米国のインフルエンサーでWWEレスラーのローガン・ポール氏が所有する世界唯一のPSA10評価を受けたピカチュウイラストレーターカードのオークション入札額が、1月22日時点で632万4,000ドル(約10億円)に到達した。ゴールディンオークションを通じて実施されている本オークションは2月15日に終了する予定で、ポケモンカード市場の熱狂を象徴する出来事となっている。
ポール氏は2021年7月22日にドバイで本カードを総額527万5,000ドル(当時のレートで約5億8,000万円)で購入し、ギネス世界記録に「個人売買における最も高価なポケモンカード」として認定された。
取引は400万ドル(当時のレートで約4億4,000万円)の現金と、ポール氏が127万5,000ドル(当時のレートで約1億4,000万円)で取得したPSA Grade 9のピカチュウイラストレーターカードの組み合わせで成立した。ピカチュウイラストレーターカードは1998年にコロコロコミックのイラストコンテスト受賞者39名のみに配布された超希少カードであり、PSA10評価を受けたのはポール氏所有の1枚のみ。市場では「聖杯」とも呼ばれる伝説的なコレクティブルだ。
分散型予測市場プラットフォームPolymarketでは、本オークションの落札価格に関する予測取引が活発に行われている。
出典:Polymarket
1月22日時点のデータによると、600万ドル超の確率は97%、1,000万ドル(約15億8,600万円)超の確率は76%と予測されており、市場参加者の大半が記録的な高値での落札を見込んでいる。1,500万ドル超の確率は25%、2,000万ドル超の確率は6%となっており、極端な高値予測も一定数存在する。取引量が最も多いのは400万ドル超の予測で約172万ドル、600万ドル超では約90万ドルの取引が成立している。
ポール氏は1月8日に公開したYouTube動画で、オークション開始価格が50万ドル(約7,940万円)だったことを明らかにした。
動画内では開始直後に62万ドル(約9,840万円)の入札があったことが確認でき、終了まで41日の時点で120万ドル(約1億9,000万円)に到達していた。その後、1月22日時点で632万4,000ドル(約10億円)まで上昇しており、約2週間で10倍以上の値上がりを記録している。分析会社Card Ladderは本カードの評価額を1,900万ドル(約30億1,400万円)としている。
出典:Goldin
ポール氏は動画内で、ある人物から500万ドル(約7億9,300万円)の事前入札(irrevocable bid)のオファーを受けたが、「金額が低すぎる」として拒否したことも明かした。
ポール氏はFOXビジネスのインタビューで、若い投資家は株式市場よりもトレーディングカード、スポーツ記念品、美術品などのコレクティブルへの投資を検討すべきだと語った。
「若ければ、伝統的で保守的な環境よりも、自分にとってより意味のある方法でお金を使ったり投資したりする方法がある」と述べている。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの2025年10月の報告書によると、ミレニアル世代はポートフォリオの約20%をオルタナティブ投資に割り当てているのに対し、ベビーブーマー世代は6%、ジェネレーションXは11%にとどまる。ポール氏の発言は、若年層の投資行動の変化を反映したものと言える。
分析会社カード・ラダーの指数によると、ポケモンカードは2004年から2025年8月までの月次累積リターンが約3,821%を記録している。
ポール氏はギネス世界記録の記事で「ポケモンは過去20年間で株式市場を3,000%上回るパフォーマンスを記録した」と述べている。一方で、ポール氏自身も過去に偽造カードで350万ドル(当時のレートで約3億8,500万円)を失った経験があり、トレーディングカード投資には偽造リスクや市場価値の維持に関する不確実性が伴う。ポール氏は本カードを7万5,000ドル(約1,190万円)のカスタムチェーンと宝石で装飾されたケースとともに出品しており、落札者に対して本人が直接手渡しで届けることも約束している。
オークションの最終入札額は、2026年のポケモンカード市場全体の動向を占う重要な指標となるだろう。
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