暗号資産業界のロビー活動を担う政治行動委員会(PAC)「フェローシップ」はこのほど、初の資金報告でカンター・フィッツジェラルドから1000万ドルの寄付を受けたと明らかにした。同団体が11月の中間選挙を前に6つの選挙で支持候補を公表した直後であり、暗号資産を巡る政治関与の拡大が鮮明になっている。
最新の資金開示は波紋を呼んだ。カンター・フィッツジェラルドは現在の米商務長官ハワード・ルトニック氏と密接な関係を持つためだ。ルトニック商務長官は就任前、自身の金融サービス会社の経営権を息子たちに譲渡していた。
この寄付により、フェローシップPACとテザーの密接な関係も鮮明となった。今月初め、BeInCryptoは同委員会がジェシー・スパイロ氏を議長に任命したと報じた。スパイロ氏はテザーUSの規制対応担当副社長も務める。
テザーとカンター・フィッツジェラルドも緊密な関係にあり、カンターはテザーの持分を保有するとともに、同社の準備資産の相当部分を管理している。
カンター・フィッツジェラルドの寄付に加え、米国拠点の機関投資家向け暗号資産プラットフォーム、アンカレッジ・デジタルからも100万ドルの寄付を受けている。
この資金開示は、昨年9月の設立以来7カ月にわたり沈黙していたPACの初の本格的な動静となった。フェローシップはその発表と同時に、中間選挙を控えた6つの主要レースで支持を表明し、SNS上で一斉に推薦を展開した。
フェローシップは自身のX(旧Twitter)アカウントで支持候補者リストを公表した。いずれも共和党候補であった。
推薦はルイジアナ、サウスカロライナ、ジョージア、ケンタッキー、ネブラスカ各州の連邦議会、上院、知事選に及んだ。
推薦候補にはサウスカロライナ州知事選のアラン・ウィルソン氏や、ネブラスカ州上院の現職ピート・リケッツ上院議員などが名を連ねた。
PACはまた、ジョージア州上院のマイク・コリンズ氏、ケンタッキー州上院のネイト・モリス氏、ルイジアナ州ではジュリア・レットロー氏(上院)とブレイク・ミゲズ氏(下院第5選挙区)にも支持を表明した。
暗号資産業界の調査員モリー・ホワイト氏によれば、フェローシップPACはケンタッキー州共和党上院予備選でネイト・モリス氏の挑戦に85万ドルを充て、ネブラスカ州の現職ピート・リケッツ上院議員の再選活動に35万ドルを投入したという。
ホワイト氏はさらに、フェローシップPACがNXUMグループに計450万ドルを送金したと指摘した。うち300万ドルは政策提言広告、150万ドルは3つの選挙運動を支援する広告制作費として支払われている。
NXUMは、トランプ氏の暗号資産諮問会議の元ディレクターで、現在テザーUSのCEOであるボー・ハインズ氏が共同創業した企業である。


