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暗号資産にとっての香港

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2025/7/16MEXC
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暗号資産業界にとって最も重要な都市の一つである香港。これまで暗号資産に対する明確な法規制が存在しませんでしたが、2023年6月1日から暗号資産事業者のライセンス制度が施行されました。本記事では暗号資産と香港の関わりについて初心者向けに説明します。

1. これまでの規制状況


香港は税率の低さや資金移動の容易さから暗号資産ビジネスにとって最も重要な都市の一つであり、暗号資産関連のニュースには香港がよく登場します。ただ意外なことにこれまでは明確な規制が存在しませんでした。香港の金融当局は2018年に暗号通貨事業者へのライセンス制度を導入しましたが、これは任意のものでした。しかもこのライセンスで認められるのは機関投資家などのプロによる取引だけです。

個人の顧客向けに展開する暗号資産事業者に対するライセンスが存在しなかったので、この規制はほとんど実態がないものでした。実際香港の人々は香港でライセンスを受けていない取引所で暗号資産を取引していました。それどころか、街中には香港ドルの現金をビットコインやイーサリアムなどに両替できるATMが数多く設置されています。暗号資産ATMの位置情報を提供するCoin ATM Raderによれば、2023年6月の段階でも香港には150台以上の暗号資産ATMがあるようです。

2. 前向きな香港政府


世界各国で暗号資産事業者への規制が強まる中、特に2022年の後半から香港政府は暗号資産ビジネスに対して肯定的な態度をとってきました。2022年秋には香港政府は暗号資産先物ETFの上場を容認する態度を見せており、実際に同年12月にはビットコインとイーサリアムのETF(上場投資信託)が香港証券取引所に上場しています。

2023年3月には香港政府の高官は、取引所をはじめとする80社以上の暗号資産関連企業が香港でのビジネスに関心があると明らかにしています。香港が暗号資産のグローバルハブを目指す中で、すでに多くの企業が香港に関心を示していることをアピールしたかったのでしょう。

2023年4月に香港で開催されたWeb3イベント「HongKong Web3 Festival 2023」においては、香港の財務大臣に相当する陳茂波(ポール・チャン)財政司司長が開幕挨拶をしており、香港政府としてWeb3を推進したいことが見受けられます。

3. 新たな規制


一方で、実際に2023年6月に施行された暗号資産事業者への規制は比較的厳しいものになりました。暗号資産取引所において個人の顧客が取引できるトークンは時価総額が高く、少なくとも2つの指数に含まれているような著名なトークンのみとなります。また、ステーブルコインについて明確な規制が香港で施行されるまでは、個人の顧客はステーブルコインを取引することもできません。十分なマネーロンダリング(資金洗浄)対策も求められています。

それでも香港の一部銀行や暗号資産取引が原則禁止されている中国本土の国営企業が香港で暗号資産ビジネスを始めようとしているとすでに報道されています。「規制がないことがリスク」だと考える比較的保守的な企業にとっては、厳しいライセンス制度だったとしても歓迎できるものだと言えるでしょう。

ちなみに香港政府は2022年6月の段階では、香港にいるユーザーが香港でライセンスを有していない海外の取引所を利用することを明確に禁止していません。香港でライセンスを付与された取引所が使いにくい場合は、香港の人々は海外の取引所を使い続けるかもしれません。

4. 香港は実験場か


香港の暗号資産業界では、香港の暗号資産に対する動きは中国政府の後押しがあるからと見ている人々が多くいます。現在中国本土では暗号資産の取引が厳しく規制されていますが、まずは香港で試してから中国本土でも暗号資産を積極的に許容しようとしているのではないかと見ている人もいるようです。実際に、中国国営放送のCCTV(中国中央電視台)も香港のライセンス導入の動きを比較的好意的に報じています。

今後の香港の暗号資産に関する規制をウォッチすることは、暗号資産のグローバルハブとしての香港の行方を予測するためだけではなく、中国本土の暗号資産規制の行方を予想する上でも重要そうですね。

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