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暗号資産にとってのシンガポール

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2025/7/16MEXC
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金融都市として知られるシンガポールは暗号資産ビジネスにとっても重要な位置を占めています。この記事ではシンガポールが暗号資産ビジネスにとってどう重要なのか解説します。

1. シンガポールの暗号資産ビジネス投資規模


KPMGによると、2021年のシンガポールの暗号資産関連投資は14億8千万ドルほど。これはアジア太平洋地域の暗号資産関連投資の半分近くに当たります。ちなみに2020年の同国の暗号資産関連投資は1億1千万ドルほどだったので2020年から2021年にかけて10倍以上急増したことが分かります。

後述の通り、現在は政府の規制強化で投資金額は落ち着いているとみられるとはいえ、2022年になってからもシンガポールでは暗号資産関係の大型の投資案件が実行されています。

2. 世界の暗号資産ビジネスにとってのシンガポールの重要性


シンガポールの人口は600万人ほどなので暗号資産の取引総額はさほど大きくありません。また、暗号資産の所有率でも比較的上位に位置してはいますが、トップというわけではありません。それでもシンガポールが重要なのは、暗号資産・ブロックチェーンビジネスにとって優れた投資環境を有しているからです。

Coincubが暗号資産投資家向けに発表しているランキングによればシンガポールは米国・ドイツに次いで3位。規制強化前は世界1位で現在は若干順位を落としていますが、それでもシンガポールは未だ世界の暗号資産ビジネスで最も重要な場所の一つといえます。

3. シンガポールの投資環境が優れている理由


いくつかその理由はありますが、最も大きな理由はシンガポール政府がこれまで暗号資産ビジネスをはじめとするフィンテック投資に対して前向きだったということでしょう。シンガポールは国としてイノベーション推進を掲げており、その中でフィンテックは重要な位置を占めます。国としてブロックチェーンや暗号資産を排除せず、それらのビジネスがシンガポールで運営できるような環境を整えてきました。

シンガポールの法律がコモンローであり、英語で司法手続きを進められるというのも新しいビジネスにとっては大きな利点でしょう。税率の低さも魅力的です。また、多くの華人を有し中国語話者も多い地域として、中国で運営が難しくなった暗号資産ビジネスの受け皿になっているという点も見逃せません。

MEXCとパートナーシップを結んでいる日本企業のトークン発行や上場支援を行うBOBG社は、厳しい規制のために日本でトークン発行・上場に対してかなり長い時間がかかってしまうことを問題視し、シンガポールを選んだとのことです。

4. シンガポール政府による暗号資産への規制


これまで暗号資産ビジネスにとって規制が少なかったシンガポールでしたが、最近では個人投資家保護や不正防止のための規制を強めています。例えば、2022年にはシンガポールの中央銀行である金融管理局(MAS)は暗号資産企業の公共空間での広告掲示を禁じました。また、取引所設立のためのライセンス審査もかなり厳しくなっていると報じられています。

この規制強化に伴い、すでに一部の暗号資産ビジネス事業者がシンガポールから移転していると報じられています。しかし、制度・人材・エコシステムがある程度揃っているシンガポールの代替地を探すのは容易ではありません。シンガポール政府がイノベーション推進と規制強化のバランスをどう取っていくのか注目されています。

※本記事は特定の暗号資産に対する投資を推奨することを目的としたものではありません。